「貧困率」という言葉を知ってる?
貧困率(ひんこんりつ)とは、国家内の所得格差を表す指標の一つで、「年収が全国民の年収の中央値の半分に満たない国民の割合」のことだ。
OECDのデータによると、2000年における日本の貧困率の高さはOECD27カ国のうち5番目と大きく平均を上回っている。
ちなみに上位4カ国は順位順にメキシコ、アメリカ、トルコ、アイルランドである。
そしてこの十年で日本はさらに貧困率を増大させつつある。
日本は階級社会へとシフトしていっているわけだ。
「一億総中流」という言葉があったが、それはすでに過去の事であり、「中流」などという理想はもはや存在自体が難しくなってきているのではないか。
このまま貧富の差が拡大し続ければ、今ある「中流」は「上流」、「下流」に分けられ、驚異的な所得の格差が生まれるだろう。
アメリカの例で進むとすれば、その「中流」のうち、「上流」になるのはそのうちの5%、そのほかの95%の中流低所得層は全て「下流」にシフトする事になるのだ。
なぜこうなってしまったのか。
一つは政府の政策によると考えられる。
日本は大企業に甘い。
癒着、既得利権を守るためだろうが、日本ほど金持ちに甘い国は少ない。
税による所得格差の抑制をするわけでもなく、社会保障給付政策も弱い。
さらには国の事業を次々と民営化する始末。
弱者から金を巻き上げているのだからおのずとこうなる事は必須である。
もう一つはアルバイト、パートなどの低賃金層の増大があげられるだろう。
俺たちは「一億総中流」時代に生まれた。
子供の時に本当の貧困を味わった事のある人がどれだけいるだろうか?
貧困に苦しむ人を身近に感じた事があるだろうか?
俺たちはその時代に生まれたものだから、普通に生きていれば「中流」になれることを信じて疑わない。
「どうにかなる」
この言葉がどれだけ自分を甘やかしているかを知らずに。
貯金もろくにできない低賃金層の若者たちは、将来スラム街へとまっしぐら。
もちろん年金なんて払ってない。
誰にでもできるような仕事をしているので、金になる技術力なんてゼロ。
店員?
レジ打ち?
テレアポ?
教えれば小学生にでもできるぜ?
ましてやそれは将来機械によって無人で行われるサービスではないのか?
金が無くても幸せ?
はいはい。
そこに金が落ちていても拾おうとは思わないんだな?
将来夢がある?
はいはい。
そこまで言うからにはすでにその一歩は踏み出してるんだろうね?
今がよければそれで良いやつはそれで良い。
働こうとしないやつはのたれ死ぬだけだから俺には関係ない。
何も考えなければ「下流」に行くだけ。
そういう風なシステムになっているんだよ、この国は。
上に行こうと努力するやつ、頭の良いやつ、金を持ってるやつ、悪いやつだけが「上流」になれるように、「上流」のやつらがこの国のシステムを作ってる。
お前は本当に「中流」かい?
知らず知らずの間に「下流」コースにのっかってるんじゃないのか?
リスクを背負わなければ、覚悟が無ければ到底コースを変えることはできないよ?
ただ、希望もある。
この国がスラム街と綺麗なアップタウンの二つに分かれるとするなら。
新たなレベルカルチャーが生まれ、とても深い良質な音楽が生まれるんじゃないだろうか?
俺はとても楽しみだ。
すぐに飽きてしまうような、カレッジミュージックに毛の生えたようなインディーズや、僕ら幸せですよとしか伝わってこないような中身の無いメジャーミュージックに革命が起きるなら。
その時代に生きるのも悪くは無いよなあ、と俺は切に思うのですよ。
あ、そうそう。
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コメント投下してくれるととても嬉しいもんです。
てつを君ありがとう!